行政書士事務所の求人募集をする側の要望
募集する側がどのような人材を必要としているのか、その要望を知れば採用に近づけます。
行政書士事務所の求人に採用されるためには、まずは募集する側の要望を知ること。
行政書士事務所の求人に応募する前に知っておくべきことがあります。
それは、募集する側の要望を知っておくことです。
その要望どおりの人物像に近づくことが、採用への近道になるからです。
行政書士事務所の職員として採用したい人物像として、募集する側にはどのような要望があるのかについては、募集をしている行政書士事務所による部分が大きいので一概には言えません。
また、補助者として求人を出しているのか、または使用人行政書士として求人を出しているのかによっても違うでしょう。
とはいえ、行政書士事務所としての基本的な要望はあります。
それを、主に人物面と能力面に分けて書いていきます。
※ 基本的には補助者の求人を想定した記述となります。
人物面
応募する側からすると、「私はこういう能力があります」とアピールしたいところです。
しかし採用側は、「どのような人なのか」の人物面も重要視しています。
私の知っている限り、レベルの高い組織ほど、人物面重視で求人活動を行っています。
ですので、ぜひ以下の内容を把握されておいてくださいね。
地味なことを確実にできること
補助者でなく使用人行政書士であっても、未経験なのであれば、まずは補助的な仕事から始めることになるのが通常です。
なので、まずは行政書士の言われたとおりのことを確実にこなせるようになっておく必要があります。
行政書士事務所の仕事は、基本的に地味な内容が多いです。
定型の書面に書き込んでいくだけの仕事であったり、書類を郵送する仕事であったり、登記簿や戸籍謄本を取得する仕事であったり、連絡事項を伝える電話やメールであったり。
そういった地味な仕事を飽きることなく完璧にこなして、行政書士から信頼を得る必要があります。
それがしっかりこなせるようになったら、実務に関する書面の原案作成など、もっと発展的な仕事を頼まれるでしょう。
気が回ること
補助者は、あくまでも行政書士の補助です。
なので、行政書士が存分に能力を発揮できるように、言われなくても気を回してあげることも大切です。
自分で調べて解決できること
「行政書士の実務を勉強するために入所したい」と思っている方には恐縮ですが、行政書士は自分の仕事に集中したいので、補助者に仕事を教えたいとは思っていません。
なのにいろいろと補助者から質問されてしまうと、思考が中断されてしまいます。
そういった事情があるので、自己解決できる能力は大切です。
行政書士の実務の場合、役所に聞けば分かるようなことや、役所が配布している資料を読めばわかるようなことも多いです。
基本的に他の職場と同じです
どの職場でも要求される、職業人としての基本的な常識を持っていることは大切です。
遅刻しない、無断で休まない、報告と連絡はきっちり行う、外部の人に対する言葉遣いを正しく使える、無駄に時間をかけないでテキパキこなすといった、どこの職場でも通ずることは行政書士事務所でも大切です。
能力面
どんなに良い人であっても、最低限の能力が足りていないと採用できません。
どのような能力が必要かは、募集している行政書士事務所次第な面が大きいですが、補助者ということであれば、おおむね以下の能力があればOKだと私は考えます。
基本的なマナー
電話応対、訪問者対応、ビジネスマナー、メールマナーなどは大切です。
特にメールマナーについては、自分では気付いていない面があるかもしれないので、自信があっても、一度確認しておかれることをおすすめします。
すでに開業している行政書士の中でも、メールマナーを知らない先生が結構います。
パソコンスキル
最低でも、ワードとエクセルとメールはこなせる必要があります。
それ以外のソフトは、担当者に与えられた役目であったり、その行政書士事務所に入っているシステムなどによっても変わってきます。
あとは、新しいソフトに抵抗を持たないようにすることも必要です。
特にウェブサーバー上で動くソフトは頻繁にアップデートが行われる場合があり、アップデート後の操作にもついていけないと困ります。
募集内容にしっかり目を通す
その他の募集する側の要望は、求人広告に「○○の方歓迎」みたいに書いてある場合があります。
もし書いてなくても、その行政書士事務所のホームページを見ることによっても、どんな要望があるのか読み取れるでしょう。
補助者の求人は行政書士受験生のほうが有利なのか?
求人広告に「行政書士受験生歓迎」と書いてあれば、行政書士試験受験生が有利です。
逆に、特にそういうことが書いてないのであれば、行政書士受験生だからといって有利になるとは考えないほうが良いでしょう。
事務系の仕事を目指している一般の方々と同じスタートラインだと思っておいたほうが無難です。
自分が開業するために、まずは補助者から始めたいと思っている方へ
「自分が開業するために」という目的で応募する方に知っておいてほしいのは、行政書士事務所が求人募集をする目的です。
その目的とは、「忙しい部分の雑用をやってほしい」であったり、「業務をたくさんこなすための戦力がほしい」であったり、「将来うちの事務所に貢献できる人材になってほしい」といったことが主です。
間違っても、「他人が開業することを応援する」といったことを第一の目的として求人募集している行政書士事務所はありません。
なぜなら、行政書士事務所は公的機関ではなく、あくまでも民間人が自力で運営する事業体であるからです。
端的に言えば、一起業家が設立した営利事業なのです。
ですので、「自分で開業するために」「自分の成長のために」ということばかり言っている人は、まず採用されません。
これは、夢や希望を語るなということではありません。
夢や希望を語るのみで終わりにせずに、「応募先の行政書士事務所にどのような貢献ができるのか」といったことも主張する必要があるということです。
以上で、求人募集をする側の要望をおおむね把握できたと思います。
次は、具体的に求人情報を探しますので、その探し方を把握しておきましょう。
→ 求人募集の探し方